「カリグル円盤問題」にみる、エンターテイメントにおける消費者の無力さについて

これを読んでいる貴方には、大好きなものがありますか?

わたしにはあります。

一生忘れられないと思うくらいの感動を覚えるライブや舞台を観たことがありますか?

わたしはあります。

その一生大切にしたい空間を、そのままとは言わないまでも半永久的に手元に残せる円盤を購入したことがありますか?

わたしはあります。

 

じゃあ、その円盤で、その大切な思い出をぐしゃぐしゃに壊されたことは?

 

わたしは、あります。

 

当エントリーは、パルコステージ・ポリゴンマジック主催で上演された ミュージカルスタミュ team柊 単独公演「Caribbean Groove」がパッケージ化の際に 購入者の殆どが「異常だ」と違和感を覚えるような編集(主に音声)を施された上で販売されたことに対する 当作品のファンの嘆きのエントリーです。

 

何か大切なものがある人。大切な思い出がある人。大切なものにこれから出逢う可能性のある人。 全ての人に起こりうる悲劇だと思います。

何故こんなことになってしまったのか。わたし達にも分かりません。でも、起きてしまっている。 これはわたし達の問題ですが。「わたし達だけ」の問題でもありません。 そう思い、筆をとっています。

 

どうかこんなことがもう二度と起きませんように。

そして、どうか、どうかわたし達の宝物である「Caribbean Groove」を取り戻せますように。

 

1.スタミュ・ミュージカルスタミュ・team柊単独公演 とは

「高校星歌劇 スタミュ」というミュージカル俳優を目指す高校生達を描いたオリジナルアニメです。 2015年より放送が始まり、アニメはOVA3本を含む第三期まで放映されました。

2017年春にミュージカル化第一作目が上演、その後スピンオフ公演を含み全6本のスタミュミュ(ミュージカルスタミュの呼称です)が生まれました。

「team柊単独公演」これは、そのスタミュミュ内のスピンオフ公演。いわゆる作中劇のようなもので、team柊と呼ばれる5人が演じる舞台です。公演名は「Caribbean Groove」、「カリグル」という略称で呼ばれます。

 

2.「Carribean Groove」が特別な公演であること

これについては、書き連ねるとキリがないこと。 わたし個人の大きすぎる感情が抑えられないことから、本エントリーでは割愛させて頂きます。

この世に生まれる作品は、全て等しく唯一無二で大切なものです。 けれど、この「カリグル公演」は、わたしという個人、そして同じようにこの作品を愛する人たち、ひいては役者さんをはじめとする舞台制作側にとっても、文字通り「二度と無い」「唯一無二の公演」でした。

気にしてくださる方は検索して頂けると、色んな方の思いのこもったツイートが見つかるかと思います。

カリグルは確かに特別で大切な公演です。でも今回のことは、カリグルが特別で大切だから問題になるわけではない。 どんな舞台。作品においても起きてはいけないことだと思います。

問題の主題がブレてしまうことを懸念して、本エントリーではあえて内容には絡めずに書いていきたいと思います。

 

3.起きてしまったこと

こちらについては、おおまかに経緯をまとめてくださっているツイートがあるので参照ください。(問題あれば削除します)

 

#改悪編集 という言葉が使われていますが、ファンも本当はこんなこと言いたくないんです。 大好きな作品に対して、こんな言葉使いたくなかった。

でも「最低だ」「酷い」「改悪」「冒涜」だと言わざるをえない。その度傷つきながら口に出しています。

その苦しい気持ちが表れているのが、当該作品のアマゾンレビューだと思います。 見て頂けると、円盤の内容のひどさ、そしてそれに嘆き悲しむ消費者の気持ちを感じて頂けるかと思います。

レビューにはタイトルがつけられています。

一部抜粋ですが

 

「脚本演出、役者の演技は最高。編集が最悪。」

「音の編集により全てを台無しにされました。」

「作品、役者は素晴らしい。編集は最悪。」

「最高の公演が、編集で台無しにされました」

「この編集は作品への冒涜」

「編集が史上最悪。悪意を感じる。」

「全てを台無しにする粗悪編集」

 

その場の音声なんて、記憶だよりで不確かなものだから、悪い方向への思い込みじゃ? 思い出補正なんじゃ?

そう思う人もたくさんいると思います。そう思うことも否定しません。 でも、本当にそうだとしたら、レビューがこんなことになることありますか?

わたしも「思い込みだ」「そうでもないじゃん!」と思えた方が楽だ、と、そういう気持ちで円盤を視聴したこともあります。 でもやっぱり、編集された音声の異常さに、思い込みだ、なんて思いたくても思えませんでした。

 

多くの他作品同様にスタミュミュでは、Blu-ray・DVDの会場予約特典があり、その場で予約をする人が沢山居ます。 観劇後に感動のままに注文用紙を求める人も多く、今回のカリグルも、終演後は特に予約ブースには毎回長蛇の列がなされていました。

けれど手元に届いたのは、先述のような、劇場であの公演を見た多くの人が絶望するような内容の円盤でした。

視聴した人の抱いた印象についても、アンケートをまとめてくださってる方が居ます。 端的に言うと、購入、視聴者の98%が「疑問・不満に思った」と回答しています。

これは、異常ではないのでしょうか?

 

届いた円盤の音声が酷かった。

映像とズレて口パクのように見え聞こえる歌唱。

機械音のように加工された役者達の歌声。

音の途切れ、主旋律が消える、謎の異音。

原曲もあり、何度も披露されたことのある曲が歌ったことのない音程に歪められている。

雑なモザイク処理で役者の身体が消えている。

 

これだけでも、信じられないくらい傷つきました。

でも、これだけならまだよかった。(全く良くないです)

でも、そう思ってしまうくらいに、更にファンが傷つけられることになったのは、その後の関係各社の対応です。

 

端的に言えば、

・本件に対する謝罪は一度もなく

・この音声や映像は「仕様」であるの一点張り

・交換・再販の検討はしない

・経緯についての説明もなし です。

 

ハッキリ言います。 消費者は完全にバカにされ、作品と演者は冒涜されました。

 

分かりますよ。 だって、「不良品」であることを認めたら、交換再販に応じないといけなくなる。 だから認められない。「仕様」で突き通すしかない。

説明すると穴を突かれる(もしくは説明できない何かがある)から、説明も一切しない。

 

分かりますよ。

企業がそうした方が都合が良いのは。そうしたいのは。

でも、そんなのあっていいことなんですか?

あまりにも、あまりにも誠意に欠ける対応ではないでしょうか。

 

「仕方ないじゃん。企業立場になろうよ。再販なんてしたら会社潰れちゃう。わかるでしょ?」

正論かもしれません。でも、何故消費者が、「不良品」(こんなこと絶対に言いたくなかったですが)を販売し、 問い合わせにもまともに取り合わずもみ消そうとしている企業に対して、この期に及んで気遣わなければならないのでしょうか?

 

「犯罪をおかしたと認めたら捕まっちゃうじゃん。認められないよ。わかるでしょ?」

そう言われているような気持ちです。

 

はじめから、ちゃんとしたものを発売してくれればよかった。 その企業責任を果たさなかったから、今こうなってるんです。

会社が潰れる? 知ったこっちゃないです。 カリグルの円盤は、もう潰されました。

 

ファンが嘆き悲しみ苦しみ、そして怒っているのは、この対応のまずさも大きくあると思います。

正直なところ、最初はみんな「気を遣った」問い合わせをしていました。

あまり騒ぎにならないように、TLに嫌な話を流さないように、別垢を使ったり、tosに投げたり、鍵アカウントで話をしてたりしました。 こんな明らかに異常なものが、そのままになるはずない。こっそり対応でもいいから。ちゃんとしたカリグルが手元にくればそれでいいから。

お金が必要ですよね?クラウドファンディングでもいいです。

配信の音声ありましたよね? もう一回編集するの厳しかったら、最悪そのままでもいいです。

とにかく、ちゃんとしたカリグルをください。こうなった事情を説明して、できれば謝って下さい。

 

「再編集版との交換」が当然の商品を掴ませられながら、こんなことを思い、発信していました。

「不具合を感じる箇所を細かく指摘して下さい」そう言われ、観れば辛くなる程の全編にわたって異様な編集が施されている円盤を、 メモとペンを片手に、泣きながら視聴しました。

大好きな作品を観ながら、「ここに異音がする」「音程がおかしい」枚挙にいとまが無いくらいのメモをつくって、 再度おくりなおしました。

それに対する返信は無視、もしくは中身を読んだとも思えないテンプレ返信でした。

 

それでも、表だって大きな声を出す人は少なかったです。

今はそれを後悔しているくらいです。

 

発売から一ヶ月が経つころには、テンプレで返ってきていた返信も返ってこなくなりはじめました。このまま、なかったことにされる。そう思って、表立って発言する人が増えてきました。 事態をまとめたブログを書いてくださった方もいて、それが拡散され、ジャンル外の人たちにもこの問題が広まりはじめました。

それくらいのタイミングで、ポリゴンマジックの代表さんから、一部に返信がありました。 「事態の把握が遅くなって申し訳ない」「このままにはしません」「11月中に何かしらをお伝えしたい」

これまで問い合わせを無視され続けたファンにとっては「やっと届いた」って、少しだけ見えた光でした。 そもそもそれがおかしいんですけど。不良品を買わされて問い合わせしてるのに、その問い合わせが届いただけで喜ばされてる。 でも本当にそれくらいずっと蔑ろにされるのが当たり前になってました。いま客観的に書いてて酷い話だな、と思います。

 

そして何もなく11月は終わりました。

 

発売から約2ヶ月が経った12/3 ミュージカルスタミュ製作委員会から【team柊単独公演「Caribbean Groove」】製作委員会からのお知らせという発表がなされました。

 

この度はミュージカル「スタミュ」スピンオフteam柊単独公演「Caribbean Groove」Blu-ray・DVDをご購入いただきまして誠にありがとうございます。

また、本商品の映像・音声に関して多数のお問い合わせをいただき、誠にありがとうございました。

委員会一同、慎重に検討をさせていただきましたが、誠に恐縮ながら仕様の変更・再発売はございません。

お寄せいただいたご意見につきましてはすべて拝見いたしております。

皆様がどれほど本作を大事に想っていただいているかに触れ、大変ありがたく存じます。

公式の発表までにお時間をいただきましたことを重ねてお詫びいたしますと共に、何卒ご理解ご寛容を賜りますようお願い申し上げます。

2019年12月3日 ミュージカル「スタミュ」製作委員会

 

「問い合わせありがとうございます」

言葉も出ませんでした。

まず、問い合わせが殺到する商品を販売したことに対する謝罪ではないのでしょうか?

謝っているのは「発表が遅れたこと」それに対してのみです。

頑なな「仕様」という言葉を使い続けるその姿勢に、「カリグルはこのまま売り続けます」という宣言に、ああ消費者の言葉なんて一切とどいてないんだ、と思いました。

 そしてこれとは別のページで、当日に配信されたニコ生版の再配信が決まったと告知されました。

「 お客様より、先に生配信しました映像を再度見る機会を望まれるお声を多数いただきました。」だそうです。

既に円盤が発売されていて、それがまともな商品であれば、画質も劣り撮って出しになる「配信」を望む声なんて届くはずもないのに「再編集が厳しいのであれば、(編集後の音声よりよっぽどマシなので)最悪配信版の音声で」という妥協案を、まるで消費者の要望であるかのように発信されました。

 それよりもはるかに多く届いているはずの、再編集版を求める声や、経緯説明を求める声は無視して。

 

挙句配信は有料です。そりゃそうですよね。円盤の不備を認めることになりますもんね。

「お金儲けをしたい」というよりは、そうまでして「不良品を販売したこと」を認められない。認めないんだ、という意思のようなものを感じました。

わたしは値段の問題ではないと思いますが、現地で予約した方は1万円近く、Amazonの割引でも7000円の商品です。

それを買って、ここまで傷付いている消費者に対して、配信してあげるから3000円払ってね。だそうです。

呆れと驚きでもう何を言えばいいのかもわかりません。

 

後悔してます。

こんなことになるなら、最初から大声で口汚く罵って、自分ごとでもなんでもいいから燃えろ燃えろと大騒ぎしてればよかった。

それが出来なかった。

信じてたからです。

今回の制作委員会は、これまでのスタミュミュ制作委員会と勿論変更はありません。(内部は知るよしもないですが)

ずっと感謝してました。ミュミュをつくってくれてありがとう。この数年、数え切れないくらいその気持ちを持ち続けてきました。 カリグルも、本当に愛に溢れた公演だった。演者の皆さんは勿論、関わった全ての人に感謝してました。

だから、信じてしまってました。 こんな酷い商品でカリグルが終わりになるはずない。そんなことない。

いま苦しくても、キツくても、ちゃんと問い合わせれば、ちゃんと対応してくれる。 だから、穏便に、出来るだけ企業側にも不利益がないように。そう思って動き続けてました。

全部、勝手にやってたといえばそれまでですが、それも全て踏みにじられてしまいました。

 

結局全ては、企業の都合のいい「仕様」を突き通す盾にされ、最悪の妥協案として提示した「配信版」は、まるで消費者の望みを叶えたかのように発信されました。 聴いたこともない音程に歪められた歌唱は、あろうことかキャストのせいにされました。

 

今になって、こういう形であがる声が増えたのもそういう理由です。 ああ、もう、燃えて貰うしかないんだなって。これまで口を噤んできたファンも、そう思ってしまいました。

大好きで大切な作品です。 「不良品」「改悪」なんて言葉も、最初はうちこむのも苦しくて、血を吐く思いで入力してました。 今も使いたくないです。

でも、「そう」で、声をあげるしかもうないんです。

 

リコール隠しだ」という言葉を使った方がいました。

ああ、そうだな、と放心するように納得してしまいました。

 

これ、販売元は初めから苦情が殺到することを分かってて売った。ってことが、少しずつ分かってきてしまってるんですよね。

説明するの難しくて、めちゃめちゃ長いかつわかりにくいと思うので、その辺はいいわって方はびゅんっとスクロールしてください。

 

↓↓↓

 

発売すぐに音声の不良を販売元であるNBCユニバーサルへ問い合わせた内容に、「2.3時間後に」「不具合ではなく仕様だ」って返信が来たそうです。

そもそも、「不具合か?」という問い合わせが届いたら最初は「確認します」となるのものではないでしょうか?

その後2週間一ヶ月、はたまた二ヶ月近く問い合わせの返信を待たせることになるNBCさんの最初の問い合わせ返答にしてはあまりに早く、 はじめから音声に対する問い合わせがくることを想定し、「仕様」で返すということを決めていたのでは、と推測してしまう対応です。

またその後、返信の内容は「関係各所に確認したが、仕様だ」という内容に変わりました。しかし製作委員会内の各所への問い合わせにより、最終版の編集が施された音声確認はパルコステージでは行われていないことが「後から」判明しました。 「関係各所」への確認とは? なされないまま問い合わせに返信されていたのではないか?

疑念でしかないですが、拭えない疑いを感じてしまう状態でした。

 

この疑念が決定的になったのは、この作品「スタミュ」の総合プロデューサー、音楽プロデューサー二名の、 スタミュ公式ファンクラブ会員限定ラジオでの発言です。

カリグル円盤が発売された後に収録された回の30分程の番組の一番最後。エンディングも終わろうか、というタイミングで。 「ぼかしながら」ですが、P両名が「カリグル円盤」のことについて言及しました。

触れたタイミングからも分かるように、おもてだっての発言ではありません。それを拡散されることはお二人も望まれていませんでした。 きっと、社会人としてギリギリのところでの発言だったとは、こちらも推測できるのですが、そこで二人はカリグルの円盤、及びそれについて届いたファンからの意見に触れ、 「怒っていい」と言いました。

お金を払ってるんだから、言う権利がある。わたしたちも悔しい。でもみんな(視聴者)に怒鳴ったり怒ったりしてるところ見せたくないから そんなことを言ってました。

もう一度書きます。このラジオは「スタミュ」の総合プロデューサーと音楽プロデューサーの二名で行われているラジオです。 スタミュは原作アニメとミュージカルの距離が近く、お二人はミュージカルにも深く携わっており、勿論今回の円盤にも責任者としてお名前のクレジットがあります。 その立場に居る人が、アンオフィシャルな場とはいえ「怒っていい」と、そう言いました。

カリグルの円盤は「ファンが怒っていい」と言われるような状態で、分かった上で販売されました。 それが、分かってしまった。

ラジオでの両名の発言は、悲しむファンに寄り添うものでした。お二人の作品への愛を知っているからこそ、その言葉が本心であることも分かりました。 でも、だからこそ、何で。と思うんです。

なんで「怒っていい」商品を販売したんですか? わたしたちは、手元にその商品を与えられたらどうすることも出来ないのに、この内容を知ってて、ファンが怒り悲しむことも知ってて、何で。

一社会人に出来る限界があるのも分かります。お二人がこの円盤に対して不本意な感情を持っていることは、打っても響かない問い合わせを続ける日々の助けになった点もあります。 でも、その商品を出さないでよ。と、それが一番の感情です。

 

とにかく、「カリグル円盤は発売前に、消費者の求める内容に値せず、それどころか不満が噴出することが内部でも想定された状態で販売された」ということが明らかになりました。

 

 

↓↓↓

 

この上で、問い合わせに対する「確認しました。仕様です」返答です。

最初から取り合う気なんてなかったじゃないか。

ことを荒立てないように、と動いた初動が、リコール隠しの一助になっていたかもしれないと思うとやるせないです。

最初から「不良品だ!」「ありえない!」「交換しろ!」と大騒ぎにしておけば、最初から大炎上させてれば、今と違う未来だったのかな、と思ってしまいます。

 

これは個人的な意見ですが。これ、スタミュだから、カリグルだから、今もみ消されようとしてるんですよね。 もっともっと大きなジャンルだったら、すぐに燃え広がってたと思います。それだけの内容と対応です。 消費者とはなんと無力なんだと、心から痛感しました。

なんでこんなことになってしまったんだろう。

 

もしも論ですが、もし最初に真摯な謝罪と経緯説明があれば、カリグルの円盤はこの形でしか売れませんって言われても、7000億歩譲って、それを受け入れようとしたと思います。(受け入れるとは言ってない)

でも今、わたしたちが感じているのは消費者の無視、軽視、企業責任放棄。作品への冒涜、それに似た感情ばかりです。

せめて事態の説明と謝罪だけはして欲しい。 公式の発表のツイートについているリプライも殆どがそういったものです。 交換が当たり前の商品なのに、望みがここまで落ちてきていることに乾いた笑いも出ません。

でも、それさえも貰えないんです。

 

「仕様」だと言い続けない限り、交換・再販の責任が生じる。

企業はそこから逃げることしか考えてません。

 

企業を思って、気を遣って「バカを見た」とわたしは思わされたので、当たり前のことを求めます。

 

【カリグル円盤を不良品の状態で販売したと認めて謝罪した上で、交換・返金に応じてください。】

 【「普通の」カリグル公演の円盤を作成し、消費者に届けてください】

 

当該商品は「仕様」だと言ってしまったそれが覆せない。言い訳が必要だと言うなら。

「ファンの声にお応えして、Caribbean Groove レビュー公演&本公演 リマスター編集完全版Blu-ray BOX 発売!」みたいな新商品発売っていう体にして貰って良いです(わたしは)

 

お金が足りないなら、クラウドファンディングで集めて下さい(カリグルが戻ってくるのならわたしは払いたいです)

 

「裏切り」以外の何者でもない。

消費者への、だけじゃない。作品自体や、それに関わる関係者、役者、スタッフ。この作品を大切に思って、つくりあげた全ての人への裏切りで冒涜です。

ちゃんと仕事してくれればそれでよかった。 悔しいなんて言葉であらわせられない。起きちゃいけないことが、今起きてます。

 

特典映像や、特典ブックレットなどで、「擦り切れるまでみてほしい!」「何十年後もよかったね、って思い出せる公演にしたい」そう言ってくれた役者さんたちのことを考えると、辛くて苦しくてどうしようもなくなります。

カリグル公演を、このteam柊を、ずっと宝箱に大切にいれておきたかった。そうさせて欲しかった。

こんなことになるなんて。なんで。その気持ちばかりです。

 

まだ問い合わせは続けます。 諦めたくないからこんなブログを書いてます。

 

「いや、どんだけ商品がやばかったとしても、企業が仕様だって言うんだからそれで終わりじゃん。諦めなよ」

思いますよね。ごもっともです。

 

でもそれ、めちゃめちゃ怖くないですか?

 

4.どんなジャンルにも起こりうる、そして消費者にできることは殆ど無い。

これが、言いたいことなんですけど。 消費者って本当に無力です。

消費者は売られたものを手に取ることしか出来ない。 だから、その信頼に応えるのが企業の責任なんだと思います。

その責任を放棄されてしまうと、できることって何もないです。

 

売られたものがどれだけ異常でも、「仕様」で突き通されるのならそれまでなんです。

 

それ、怖すぎませんか? こんなことがあっていいんでしょうか。

でも、いま、実際に、起きてます。

 

制作委員会の一つであるパルコステージへの問い合わせをして下さった方がこう言われたそうです。

「どういう問題が内部であったとしても、製作担当者がこれでOK出したらこれが正規品」

こう言われてしまったら、何も出来なくないですか?

 

どれだけ音声をぐちゃぐちゃにして、雑なモザイクを施して、それを見た消費者がどれだけ傷つき嘆こうと、 「担当者が正規品だと言えば正規品」で、それを今後もカリグルだと名前をつけて売るそうです。

正論ですけど、なんて残酷なんだろうと思います。

 

「消費者が傷つき作品への冒涜だと感じるような酷い編集を施した上で、その商品を正規品だとして売り続ける」 そういう企業です、という宣言のようなものだと感じました。

わたしはもうこの関連三社の関わる製品は一切購入したくないしエンターテイメントに一切関わってくれるな、とそう思います。

 

これ本当に、どの作品にも起こりうることなんです。

たまたま、本当に悲しいことですけど、カリグルの円盤で起こってしまっただけなんです。

 

「炎上させたってカリグルは戻ってこないよ」

分かってます。

でも、このまま黙ってたら、本当に大切な作品を踏みつぶされただけになってしまう。

未来で、同じことでわたしたちみたいに苦しむ人が、作品が、また増えてしまうかもしれない。 カリグル円盤を壊された意味なんて見つけたくもないですけど、見つけようとするなら、この問題を、出来事を、周知することなんじゃないでしょうか?

 

 

わたし達の宝物は壊されました。

皆さんにも宝物はありますか? 

それを、護ることって出来るんでしょうか。

 

それを突きつけられました。

 

きっと、カリグルはこのままもみ消されます。あってはならないことだけど、そうなってしまう。 悔しいしやるせないし、こんなところに書けないような感情ばかりが浮かびます。

 

だからせめてここに起きた一つの事実を、書き残したい。

何の意味もなかったかもしれないけど、宝物を護りたくて、失いたくなくて、行動してきた人たちが沢山います。

そして、その根源にあるのは、カリグルが好きだ。大切だという思いです。

 

「Caribbean Groove」は最高の公演で、最高のカンパニーでした。

ミュージカル版team柊のオリジナル曲の中に「奇跡より眩しい」という歌詞があります。 まさしくその言葉がぴったりな5人だなあと、聴く度に思います。

これからもずっとずっと、わたしにとって一生大切なカンパニーで、一生大切な公演で、空間です。

彼らから貰ったものは「幸せ」ただそれだけで、浮かぶ感情は「感謝」それだけしかありません。

貴方に出逢えてよかった。見つけさせてくれてありがとう。

貴方たちがteam柊で、本当によかったです。一生、ずっと大好きです。

 

それは悲しみよりも大きな声で伝えたい。

海より深いこの悲しみよりも、深く大きな感謝と愛をカンパニーの皆さんに届けたいです。

 「酷い話だ」と少しでも思って頂けたら、拡散して頂けると嬉しいです。

署名を集めてくださってる方もいます。何かしたい、と思ってくださったなら是非お願いします。

 

支離滅裂な文章を読んで頂きありがとうございました。 みんなの宝物はどうか護られますように。

文中の引用内容に問題がございましたら削除します。